風評被害の実例 毎日新聞 2007年9月6日 3時00分 (最終更新時間 9月6日 17時48分)
中越沖地震:新潟県、風評被害で東電に損害賠償請求も
新潟県中越沖地震で起きた東京電力柏崎刈羽原発の火事などによる風評被害につい
て、同県は5日、東京電力への損害賠償の請求を検討していると明らかにした。柏崎市 で開かれた住民グループの会合で、県の松岡輝彦・原子力安全対策課長が述べた。 請求の根拠は、東京電力と県、柏崎市、刈羽村が結ぶ安全協定。項目や運用規定に
「発電所の運転保守に起因して地域住民に損害を与えた場合は、誠意を持って補償す る」「事故に起因して、風評による農林水産物の価格低下、その他営業上の損害が生じ たときにおいて、相当の因果関係が認められる場合の措置を含む」と定めている。松岡 課長は「今回の場合に適用できるか検討している」と話した。 地震では同原発3号機の変圧器で火災が発生し、放射能を含んだ水が海に漏れるなど
トラブルが発生。観光客のキャンセルが相次ぎ、県では来年3月までの風評被害額は観 光だけで約500億円に上ると推定している。 同席していた同原発の高橋明男所長は会合後、「我々は承知していない。周辺に放射
能の影響はないと県の外部委員会にも評価していただいており、安全を伝えることが (風評被害防止に)協力していくことになる」と述べた。【渡辺暢】 2001年7月24日(火) 東奥日報
青森でJCO臨界事故の風評被害調査を報告
核燃施設の事故などに起因する農林水産物の価格低下に対応するための風評被害認定
委員会が二十三日、青森市の青森国際ホテルで開かれた。昨年に続き事務局の県側か ら、一九九九年九月に発生した茨城県東海村のジェー・シー・オー(JCO)臨界事故 による風評被害についての調査報告があった。 東海村では六月末現在、直接的な損害賠償を含む補償対象が約七千件。このうち示
談・合意したのは六千九百四十五件で、合意率は99.2%だった。合意金額は約百四十五 億四千万円に上っている。
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