青文字は哘清悦の提案
時下ますます御清祥のこととお喜び申し上げます。
先般の「県政・わたしの提案」としてお寄せいただきました御提案につきましては、
現在の状況、取組みなど下記のとおりとなっていますので、お知らせいたします。
今後とも、県政の推進に御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げます。
平成19年6月20日
青 森 県 知 事
1
高知県東洋町の出直し町長選で、高レベル放射性廃棄物最終処分場の候補地調査に応
募した町長が敗退し、青森県が済し崩し的に最終処分地にされる可能性が高くなったの ではないかと危惧している。
「知事の了承なくして青森県を最終処分地にできないし、しないことを確約します」
との文言は「知事が了承すれば青森県を最終処分地にできる」とも解釈でき、県民に不 安を与えている。内閣総理大臣名で「知事の了承なくして」の文言を削除した文書を提 出しなおしてもらうことを提案する。
本県では、六ケ所村にある高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センターへのガラス固化体
受入れ開始前である平成6年及び平成7年に、本県において済し崩し的に最終処分が行 われるのではないかとの懸念が県民の間に広がっているとの認識から、国から「知事の 了承なくして青森県を最終処分地にしない」旨の確約を得た経緯があります。
この経緯を踏まえ、知事は、就任以来、高レベル放射性廃棄物の最終処分に係る本県
と国との約束について、核燃料サイクル協議会などの節目節目で確認するとともに、最 終処分地の早期選定に向け政府一体として取り組むよう強く要請してきているところで す。平成19年2月25日に甘利経済産業大臣が六ケ所再処理工場の視察においでにな った際にも確認を行ったところ、甘利大臣からは、これまで国と青森県知事との間でな された約束事について変更はない旨、また、今後とも、概要調査地区の早期選定に向 け、最大限努力する旨のお答えをいただいたところです。
県としては、高レベル放射性廃棄物の最終処分を受け入れる考えはないとの方針で対
処してきているところであり、今後ともこの方針を堅持いたします。
2
知事はそれでも使用済み核燃料の搬入、アクティブ試験の継続、11月の操業開始を認
めるのか。そして、最終処分地が決まらない場合、許可を与えた三村知事はどのように 責任をとるのか。
原子燃料サイクル施設については、安全確保を大前提として、慎重の上にも慎重に対
処してきたところです。
六ケ所再処理工場については、現在、使用済燃料受入れ・貯蔵建屋における燃料取扱
装置及び第1チャンネルボックス切断装置に関する耐震計算の誤入力に関する国及び事 業者の対応を注視しているところであり、使用済燃料の搬入、アクティブ試験の継続、 本格操業について申し上げるような状況にはないものと認識しています。
3
また、最終処分地もプルトニウム利用計画もこれまでの県の説明と違ってきているの
で、再度県民に対して丁寧な説明をし、県議会に提案する前に、県民の合意を得たこと を示す必要があると思うが、これについてどのように考えているのか。
我が国は、議会制民主主義を採用していることから、県民を代表する県議会議員のご
意見を踏まえて、県としての政策を決定することが基本であると考えます。
いずれにしても、県としては、原子力施設の立地等に関して、これまで、県民を代表
する県議会議員、地域住民を代表する市町村長をはじめ、青森県原子力政策懇話会のご 意見を伺い、更には県内6地区で県民説明会を開催するなど、所要の手順を踏みなが ら、安全確保を第一義に対処してきたところであり、今後とも、県民の安全、安心に重 点を置き慎重の上にも慎重に対処して参ります。
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